こんにちは。起業をこれから考えている人は増えているのかな?私が個人事業主として開業した時よりは随分増えた気がします。それを踏まえて、今日のブログ記事は誰かにとって役立つと勝手に期待しています(笑) ではお楽しみください。
世の中にはたくさんの起業に関する本や官民主催のスタートアップイベントがありますが、中身は大体似たようなものになりがちです。それが悪いとは言いませんが、諸般の事情で起業にまつわる都合の悪い事柄には伏せられがちな傾向があります。地方都市の場合は特にそれが顕著に表れている気がする。
具体的には、なぜ起業でうまくいかないか?なぜリーマンショックを乗り越えられなかったか?なぜ何年たっても所得が増えないのか?などの話題。実際つぶれている会社は年間数千件以上全国に存在しているわけで。ちなみに、起業はこうすればうまくいくというのは意外に当てになりません。
こうすればうまくいくという成功パターンを編み出すための前提条件は外部環境を的確に捉えることができてかつ外部環境の変化に合わせた打ち手を講じていく、それが一昔前の成功ハウツーでした。ただし、そのハウツーはもはや通用しません。人が世界をと捉えるスピードよりも世界の変化の速度の方が何十倍も速いからです。実際、ここ数十年で、世界がフラット化してインターネットで世界中でつながり、ちょっとしたニュースが瞬時に世界を駆け巡り大事になるというシステムが出来上がってしまいました。
要するに、これからは、パターン化では乗り越えられないケースが年々増えてくのです。それならば、こうしたけどダメだったという経験から学び、そこの対策はしておく必要があるのだなと自分の考え方・思考の枠組みを広げつつ、修正しつつという行動を積み重ねていくほうが実は大切。ハウツーではなく感じ取り変化していく時代と言えるかもしれません。話題が逸れた(笑) 閑話休題。
さて、すっかり横道にそれましたので軌道修正。今日話題にしたいのはまさにこの手の不都合な話題の代表格、所得=収入についてです。あまり語る人がいないけど、私はこの手の話題を起業前からしっかりと意識することが肝心だと思っている。
起業にまつわる大きな誤解の1つに、起業=稼げる,儲かるという考え方があります。FXや仮想通貨,デイトレなどで稼いでいるごく一部個人事業主さんや、将来的な株式公開を期待され、資本金数億円以上の会社やベンチャーキャピタルファンドから大量の資金援助を受けて起業した一部の社長を除きますと、起業は必ずしも稼げるわけではありません。この傾向は地方としてであればなおさらそう。
店舗を運営するビジネスでも、法人を相手にしたビジネスでも、なんでもそうなのですが、店を構えるのと稼ぐことは全く別次元の話題です。分かりやすく言うと担当違い(笑) よく考えたらわかるのですが、どうにも起業セミナーではあまりこうしたテーマを伝えません。ただ、私はこのテーマは相当重要だと思っています。なぜならば、店を構えるなど何かを形にしたくて起業する人よりも、意識のどこかで所得上昇を念頭に、〇〇になれば、儲かるかもしれないと考えている人のほうが多い気がするからです。
所得上昇を軸にした華やかな起業ストーリーに魅せられて起業した人は意外に脆い。なぜならば起業直後、独立前の所得と比べて増えるケースはあまりないからです。数年後は分かりませんが、独立直後の所得はまずもって下がると認識しておいた方がいい。
これは私の肌感覚ですが、起業した方の所得が、高給取りの代表格として挙げられるインフラ系企業に勤めるサラリーマン、地方公務員の年収を上回るケースはかなり少ないです。私ならできる人という人も中にはいます。ただ、その人たちのように、「〇社と〇社に営業し数億円の売上をつくる。そして、私の役員報酬も上げる」などのプロセスを描けて、それを具体化実行できる人はいません。一種のスーパーマンなので。そして、地方都市ではますますいまいません(笑)
なので、起業する人は所得が減っても、今のサラリーマンよりも稼ぎが減っても、それでもそれをなしたいか?ということをぜひ問いかけるようにしてください。あなたが起業しても所得はきっと減りますよ。私だってそうでした。
でも、金融資本主義末期の令和時代、所得も大事。それ以上に大事なモノがあるから起業をなすのだ、そんなマインドを持つ人が未来を切り開いていくのでしょう。
起業は必ずしも所得が増えるわけではありません。ただ、それ以上の生きがいを生み出すことができる行動であることは間違いありません。所得にとらわれず、自らなしたいコトを大事にしてください。所得は数年後増えるかもしれないからいいじゃないですか。目先の金のとらわれないこと、実はこれが大事です。お互いがんばりましょう
追伸)定期収入がなくなることは本人にしてみると大したことがなくても、奥様や旦那様にとっては命レベルで大事に捉えているケースが少なくありません。起業を考えた際はその辺の意識のすり合わせとそれでも応援して頂くという調整が大切。
中通の事務所にて記す