漫画をよく見ます。以前と比べればペースは落ちましたが、週刊少年ジャンプから青年漫画誌・アプリ漫画まで暇があれば見ています。漫画というのは社会を映す鏡だと思う。比較的、政治経済が落ち着いているときは不穏な漫画は割と少なく、冒険活劇など王道少年漫画系や恋愛系漫画が多くなる。一方、今みたいなVUCAな時代はどうか?これは私の感覚だがおどろおどろしい漫画が多くなる。呪術廻戦とか時代が違えば、そこまで流行らなかった気がするし、憎しみからの復讐のようなテーマが多くなるのだよね。あとは今まで知らなかった業界や世界の闇をOPENにしちゃう系。弁護士業界でも不動産業界でもなんでもあるね。
それで、タイトルの漫画。ドラマにもなりました、『正直不動産』。以下、あらすじをご紹介。
不動産業界の闇を曝け出す皮肉喜劇!!
営業に必要なこと以外、客に見せも教えもしないーー
そんな不動産業界に前代未聞の爆弾が、いま炸裂する!!
登坂不動産のエース営業マン・永瀬財地は
嘘を厭わぬ口八丁で売り上げNO.1を叩き出す凄腕だった。
だが、とある地鎮祭で石碑を壊して以来、
嘘が上手くつけなくなってしまった…!!
千三つと言われる海千山千の不動産業界で
かつての成績が一気に低下する中、
永瀬は、嘘が上手くつけない正直営業で苦戦するが…!?
不動産屋の裏側を全部ぶっちゃけちゃうニュー・ヒーロー、誕生。
正直不動産 1 | 書籍 | 小学館 (shogakukan.co.jp)
お客様に真実を語ることなく口八丁で不動産を売りまくるTHE・信用ならぬ営業マンだった主人公の永瀬君がある日突然、正直者になってしまい、本音しか言えなくなってしまうというのが大雑把なストーリー。不動産など単価がめちゃくちゃ高い業界は、傾向として、すべての情報をお客様に伝えることは難しくなってしまいがち。これは都合悪いから伏せておこう、とか、お客様に意図的に伝えない情報も多い。だから、当然トラブルも多くなる。この漫画ではその辺のトラブルを1つ1つ紐解き、不動産にまつわる不都合な真実をお客様に伝えていきながら進行していく。
嘘をついたりするのが当たり前の営業スタイルであった人がある日突然、本当のことしか言えなくなるのは大きな変化だ。この漫画、主人公の永瀬君の精神的な成長を見守り、そして、不動産業界の表裏をストーリー仕立てで学べるので面白い。
漫画を見て気づいたのだが、この本音しか言えない主人公、全部ではないが、どこか自分に似ている。私も正直なことしか言えないタイプの人間。特に仕事に関してはそうだ。例えば、売上拡大をしたい、という事業者さんと出会ったとしよう。要するにこれはビジネスチャンスだ。だから、当然、受注するべく嘘はつかないまでも相手の期待感をくすぐるトークをしながら利益確保へ向かうのがいい。嘘はつかないまでもあえて自分の仕事を広げるために不都合なことは言わないでしょう。
私の場合、私が本当に関わってこの事業者さんの売上が果たして上がるのか?本気で考える。そして、そのうち、売上拡大は結果的に事業者さん次第です。私のコンサルティングで売上アップに寄与できるパーセントはせいぜい1%~20%程度。事業者さんがやる気になればコンサルティングなんて究極不要ですよ。とか言っちゃう。そして、〇〇から取り組むのがいいと思います。とか言っちゃう。継続的に関わることでキャッシュになるきっかけが生まれるとしても、すぐにアドバイスしがち。商売でコンサルティングをやっているのではないので営業は実はそんなにうまくないのだ。ただ、お客さんからは感謝をされたり、何やら誠実な人だと思っていただけることが多いので、お付き合いさせていただくお客様はある程度は残るのだ。
この前も言われたのが、なぜ私と話したいのか?と聞くと「優しいし元気が出るから」とのこと。コンサルティングというより別の職業をやっているようだ。売上拡大のコンサルティングと名乗りつつも、売上拡大の難しさを説いたり、〇〇は売上拡大につながらないのでやめたほうがいい。コンサルタントは信用ならん人種だ。コンサルティング費用払うよりだったらこうしたほうがいい。とか言っちゃう私にも正直不動産で永瀬君に乗り移った神様がついているのだろうか?それは、悪くない。正直なことを話してお客様に受け入れてもらって、それでお客様の役に立てるなら万事OKだ。お客様の役に立つことをすればお金は発生します。これは本当。正直に誠実にお客さんの儲けになることを伝えていこう。俺のコンサル以外でもいいコンサルや、よいやり方があればどんどん伝えよう。
正直不動産、漫画読んでみてね。