”ハンチバック”作者・市川沙央さんのインタビューを読んで

こんにちは。気が付けば9月になりました。2023年もあと3か月ちょっと。今年の秋田は猛暑であったので、早く夏が過ぎてほしいと念じていた。その結果、時が進むスピードが速まり、途中から年月を経過するスピードが速くなったのではないか?と疑いたくなるなるほどだ。もし、私以外にも最近時間が経つのが早いな、と感じている人がいたら謝ります(笑) すみません、それは私のせいです。

冗談はさておき、9月になると無性に本が読みたくなる。夏の暑さを抜けて、涼しくなったタイミングだからか?そして、本を読むなら、電子書籍や週刊誌ではなく、できればハードカバーがいい。そして、淹れたてのコーヒーを飲んで、書斎で読みたい。物欲はあまりないタイプだが、こうした時間づくりに対する欲はとても強い私。今、読みたい本はたくさんある。昔と比べて、ビジネス書を買う回数はめっきり減った。ビジネスは読むよりもやるに限ります。補助的な意味合いで読むのは賛成。最近読みたいのは純文学やSF小説,料理や園芸に関する本。年を重ねるとそうなるのか?そうではなくて一時的な嗜好の変化か?

読みたい本の1つは、第169回芥川賞を受賞された市川沙央さんの「ハンチバック」。内容に興味を持ったというのもあるが、市川沙央さんが持つ強いパワーというかその辺に惹かれたのが読みたい理由としては大きい。文学作品の論評はできないので、書いている人の魅力を体感したいから読むというのが私の読書スタイル。そんな市川沙央さんに興味を持つきっかけになったのがこのサイトのインタビュー記事でした。初めて見ましたがいいサイトですね。好書好日|Good Life With Books (asahi.com)その中で市川沙央さんが小説家になりたい人へのアドバイスを語る記事がありました。そのアドバイスがこちら。

「『相転移』という言葉が好きなんです。水を温めるとやがて沸騰して水蒸気になるように、すぐに成果に現れなくてもエネルギーを注げばいつかは劇的な変化が訪れる。そう励ましてくれる『タイムトラベル少女~マリ・ワカと8人の科学者たち~』というアニメの第7話は、挫けそうになった時におすすめです。20年もしつこく書き続けていれば、相転移できるみたいです。できなかった場合は特級呪物が生成されるのでおすすめは絶対にしません!」

書好日|Good Life With Books (asahi.com)

市川さんは20年以上執筆をし続け、何度も文学賞に応募したらしい。入選を狙った執筆という理由ももちろんあったろうが、20年以上となるともはやそうした領域を超えた凄みを感じます。私はこのインタビューではじめて相転移という言葉を知った。いい言葉。結果、できなかった場合は特級呪物ができあがるというオチもナイス。]

1つの物事を続けるというのは単純だが簡単ではない。しかし、それを続けたらどこかで意図せずエネルギー量がドカンと増えるタイミングを味わうことになるのかもしれない。読書もこれに似ている。何百ページも読み続けていくと途中でその物語の中に入り込みすごいカロリーが消費され感情が大きく動くタイミングがある。それが読書の醍醐味とも言えますね。

小さな努力を積み重ねが、やがて大きなエネルギーをもたらす、仕事でも人生でもこれは通じるものがある。仕事に疲れた時や地味な努力が報われないときこそ続けよう、勇気をもらった市川さんのインタビューでした。さて、秋もがんばりましょう。みなさんもたまに読書してみては?よい秋をお過ごしください。

秋田市で中小事業者さまに対して、事業領域のコンサルティングを行なっています。売上拡大や利益アップを切実に望むお客様とお付き合いさせていただいています。よろしくお願いします。