夏の自由研究『経営者保証ガイドライン』のご紹介

こんにちは。7月も半ばを過ぎました。早い!2022年も残り5ヶ月。悔いのないように過ごしたいものです。さて、今日のテーマは『経営者保証ガイドライン』。たまには真面目な話もしないとね😂

経営者保証ガイドライン?聞いたことがない人も多いのでないかな?ただ、ゼロゼロ融資の返済も始まり、インフレも止まる兆しが見えない今だからこそ知っておいた方がいいよ。

特に経営者の皆様はね。今年の秋以降も消費者心理は悪化し、景気は回復しないと私は予想しています。理由は世界経済に成長または回復要因が見当たらない。以上!😂 となるとコロナ融資の返済が遅れたり、そもそも返せない事業者さんも増加することになります。つまり、「大廃業時代の入り口」に立つのが今年の秋からなんだよね。マクロ経済に詳しい方ならご存知かと思いますが、日本の物価は半年遅れ。輸入品が多く、海外からコンテナ輸送されて運ばれるまで時間がかかるのでね。。。(約2〜3ヶ月)なので、日本の物価のピークは秋口と予想。なので、必然的に消費者心理も悪化。

そうした世の中でも社会は続くので、万が一の事態は常に備えていかなければならない。特に事業を経営している経営者は。ここでいう万が一の事態とは端的に言うと「破産」。文字で打つだけでもなかなかの圧力だ。ひと昔前までは「法人の破産=経営者の破産」というのが常識でした。事業に失敗すると家もお金も全部なくなって人生終了的な。しかしながら、最近そうした状況に変化が訪れています。つまり、「法人の破産=経営者の破産」とは限らなくなってきているのですよ。どういうことか?その変化をもたらしたのが「経営者保証ガイドライン」。どういうものか?見ていきましょう。

「経営者保証に関するガイドライン」とは?中小企業の経営者による個人保証には、資金調達の円滑化に寄与する面がある一方、経営者による思い切った事業展開や、保証後において経営が窮境に陥った場合における早期の事業再生を阻害する要因となっている等、中小企業の活力を阻害する面もあり、個人保証の契約時および保証債務の整理時等において様々な課題が存在しております。この「経営者保証に関するガイドライン」は、それらの課題に対する解決策の方向性を取りまとめたものです。

一般社団法人全国銀行協会 https://www.zenginkyo.or.jp/adr/sme/guideline/

考え方の方向性をまとめたものなんですよね。法律ではない。では、具体的にはどんな方向性を示しているか?メインメッセージはこんな感じ。「会社は倒産しても、経営者(保証人)は破産しなくて良い」。破産せずに再出発できることを実現するため、保証人として返済する責任を合理的な範囲で抑えようとするためのルールが「経営者保証ガイドライン」になります。

会社の借入金の連帯保証人になっている経営者は多いのではないでしょうか?通常であれば、会社倒産時に保証債務を請求されることになりますが、とてつもない金額になることが多い。そうなってしまうと、個人の人生も終了というのがこれまでのケースでした。しかし、経営者保証ガイドラインの登場によってそうした状況にも変化が訪れているのです。経営者保証ガイドラインに沿った債務整理をすれば自宅を残せたり、現金を残すこともケースによっては可能なのです。興味がある方は下記の記事を読んでみてください。

知っているのと知らないのでは大違い。私も週末の時間を使ってコツコツ勉強しています。弁護士ではないので専門的な支援はできませんが、窓口業務くらいはできるんじゃないかな?将来的に。秋田で経営者保証ガイドラインの存在はまだ知られていません。そのうち勉強会もできたら良いなぁ。非常に先の見えない世の中ですが明るくいきましょう。夏の始まりに一曲。

[経営者必見]行き詰まったら攻めずに、責めずに整える〜コロナ禍で光る「一倉定の環境整備」

みなさんこんにちは。吉野です。予想通り時間が経つのが早かった6月。世間も少しずつ、少しずつですが、コロナ禍からの脱却へ向けて世間も会社も動き始めているような印象をおぼえます。秋田の夏祭りも今年は再開するところが多いようです。人を受け入れることによって観光客も増え、感染がまた爆発しないか?と不安になる方もたくさんいるとは思いますが、まるで霧がかかったようなここ数年のコロナ禍の日々をお祭りの力で少しでも晴らしてくれますようにと、私は思うのです。久しぶりに思い出がたくさんできる「夏」が蘇りますように。。。(余談:私の地元、秋田市新屋の花火大会も再開するようです。楽しみだのう。)

さて、本題へ。少しずつコロナ禍の終わりに進んでいる気はしますが、この不景気からの回復は依然として不透明。コロナ禍対策としての”ゼロゼロ融資”の返済も始まる会社さんも増えてきています。私のところにも資金繰りに関する相談がとても多くなってきました。不安を煽るわけではないのですが、コロナ禍と所得向上が伴わない物価上昇が重なっている2022年は非常にきびしい景況感だと感じます。値上がりのピークは夏以降も続き秋に一段高になる見通しですし、この先倒産件数や経営破綻は全国で増加していくことは間違いないでしょう。

では、こうした厳しい景況感の中で小規模事業主や中小企業者が生き残るためにはどうすればよいのでしょうか?コスト削減、売り上げアップはどちらも大事ですが、実は私はこれだけでは生き残りは難しいと考えています。もちろん、やらないよりはマシですが、限界があります。ではどうするのがよいのでしょうか?一言で言うと「整える」ことだと私は感じています。会社は当然ですが、経営者の心も整える必要があります。経営者が不安や悲観を抱えた状態では事業もうまくいきません。散らかった事務所、部屋、どこから借入をしているかわからない状態も避けた方がいい。散らかった状態は散らかった状態を生むだけです。これはスピリチュアルな話ではありません。いわゆる物理学のエントロピーの法則に基づいています。「物事は放っておくと乱雑・無秩序・複雑な方向に向かい、自発的に元に戻ることはない」という話です。つまり、赤字や経営難を放っておいても戻らんということ。

ちなみに、この「整える」ことと経営を見事に繋げた先駆者がいらっしゃいました。その名は一倉定先生。”日本のドラッカー””社長の教祖”とも呼ばれた伝説の経営コンサルタント。その一倉さんが大事にしていたのが「環境整備」という考え方でした。

環境整備とは、規律・清潔・整頓・安全・衛生の5つを行うことである。多くの人々は、環境整備について、知っているようで、その実よく知らない。大切なことだから、やらなければいけないと思いながら、なかなか積極的に実施しようとはしない。環境整備をテーマにした論文やセミナーなど皆無に近い。環境整備に対する認識も関心もうすいのである。私にいわせたら、これほど奇妙な現象はない。

一倉定の社長学第9巻『新・社長の姿勢』より

(環境整備は)私の考え方まで変えてしまった。これを徹底すると、人間まで変えてしまう。そこにあるのは、“人間革命”ともいえるものである。「塵(ちり)を払わん、垢(あか)を除かん」──この言葉は、ひとつとしてものを覚えられない“シュリハンドク”」に、お釈迦様がお与えになった言葉である。彼は、この言葉をくり返しながら、黙々として掃除をすることによって、誰にも負けない「悟り」を得ることができた。掃除をしているうちに、心の塵、心の垢を取り去ることができたのである。

一倉定の社長学第10巻『経営の思いがけないコツ』より

規律・清潔・整頓・安全・衛生の5つを行うことが環境整備。さらにわかりやすくいうと”ちゃんとする”ことですね。ちなみに、一倉先生の持論として、「環境整備をやれば売り上げが上がる」というのがあります。本当にそんなうまくいくのか?と思ったそこのあなた笑 本当なんです。実際、一倉さんは生涯で5000社以上の赤字企業を再建したそうな。。。

もし、あなたが赤字または資金繰りで悩んでいる場合は環境を整えることから始めませんか?一緒に整理整頓しましょう。心も経営状態も。経営者の思考が整理されれば会社は変わります。全ての原因は社長ですから。一倉先生の名言を載せて結びとします。お読みいただきありがとうございました。

外部環境のせいにするな、すべては経営者の責任だ。

一倉定

事業経営の成否は、99%社長で決まる。

一倉定

捨て去る事こそ革新の第一歩。

一倉定

大人になっても勉強を続けよう。「世界」が変わる。

こんにちは。5月も来週で終わり。

今日は秋田駅前で東北絆祭りが開催されているようだ。東北のお祭りが大集合するイベント。

東北県人、特に秋田県は本当にお祭り好きだなぁ。コロナで停滞した人心が少しでも晴れるといいですね。

さて、先日も岩手県へ仕事で行ってまいりました。店舗の開店に向けたコンサルティングなので毎週通っています。

そんな中、支援先の社長さんとゆっくり雑談する時間ができました。

その会話の中で、素晴らしい!と思った点があったのでご紹介。

コロナ以降は、どの小規模事業者様もとても厳しい環境に置かれています。

売り上げ減少・資金繰りどれをとっても悩みがつきません。

当然、そうした厳しい環境の中でも社長さんたちは自分の会社を守っていかなければならない。

正解があるわけではなく、誰か答えを持っているわけでもない。

今回、支援に行った社長さんもそんな思いを抱えていたそうです。

では、その社長さんがどうしたか?コロナ禍の業績悪化の結果、

東京の大手経営コンサルティング会社と契約したのです。私も知っているくらい有名な会社さん。

毎月、多い時は毎週、テレビ会議システムを使って打ち合わせをしているそうな。

社長はこうおっしゃってました。

「しかし、東京のコンサルティング会社ってのはすごいな。朝から夜中まで仕事をしている。資料も細かく作っている。私が知らない分析の仕方や数値目標の作り方がどんどん出てくる。大したもんだな。」

私はこの言葉を聞いて、僭越ながらとてもすばらしいと思いました。

こちらの社長だって、海千山千越えてきた猛者です。経営ガイドブックやセミナーには書いてない経験を生身で

されてきたことが容易にわかる。それでも、それでも、勉強を続けています。多分70歳は過ぎてるんだよな。

きっと、この社長さんはどんどん「世界」が広がっていくのでしょう。

その人それぞれの「世界」は、その人が知っていること、その人が体験していることでできあがっています。

知らなかったことがわかるようになるということは「世界」が広がるのです。

同時に「世界」を知ることは、いい意味で謙虚な気持ちになるのです。

そのためには、大人になっても自分の専門分野、仕事分野に関する勉強は続けたほうがいい。

勉強をすればするほど、自分の専門分野の奥深さを知ることになるのですから。

まさか、普段お金をいただいているのに自分の仕事分野を勉強していないなんてことにはなってないですか?

それでお客様からお金をいただいているのだとしたら。。。こわいですね。

もし、あなたが仕事や事業で行き詰まりを感じている、または収入や売り上げが伸びないと悩んでいる場合は

自分の専門分野の勉強を必死にやった方がいいでしょう。勉強する参考書やガイドブックはなんでもいい。

図書館で借りてもいいし、アマゾンで安い中古本も購入できる時代。

昔よりもずっと学習環境は整っていますからね。

「世界」を変えるには、「仕事」を楽しくするには、勉強しましょう。

楽しく、真剣に勉強しましょう。それは銀行口座には残りませんが、無形の資産として将来何十倍にもなって

自分に還ってきます。騙されたと思って、やってみたらその成果にびっくりするでしょう。まずは3年。

神頼みもいいですが、たまには勉強もいいですよ笑

私もずっと勉強の御身分。一緒にみなさんがんばりましょう。

コンサルティングの主役はお客様。シンプルだけど大切なこと

こんにちは。ゴールデンウィークもあっという間に終わりました。

今年ももう少しで半分が終わる。あと半年で2022年が終わる。

あっ!という間とはまさにこのこと。残りの期間も悔いのないように笑顔で過ごしたいものです。

さて、最近仕事をする中で思ったことがあります。

それは、「コンサルティングの主役はお客様、そして価値を決めるのもお客様」であるということ。

コンサルティングと聞くと、舌鋒鋭くお客様に提案したり、アドバイスする姿を思い浮かべる人も多い。

実際、そういうこともやります。

ただ、それはあくまでプロセスであって本質ではありません。

つまり、お客様に提供する価値そのものにはなりえないのです。

なぜか?コンサルティングの目的はお客様のお悩み解決だからです。

価値はあくまで、コンサルティングが終わった瞬間、お客様から感謝の言葉をいただいたときに発生します。

これは綺麗事でもなんでもなく、その通りなんですよね。

ついついコンサルティングという生業をしていると自分が、自分が!という意識が芽生えてしまう。

それは決して悪ではないが、やはりお客様に価値を感じていただいてナンボの稼業であることは忘れてはいけない。

先日、私はとある機関からのご紹介で、岩手県にお仕事で行ってきました。

初めてお会いするお客様は緊張しますね。

コンサルティングという名の同じ時間を過ごした結果、お客様からこんな言葉を頂戴しました。

相談してよかったです。不安が少なくなりました。ありがとうございました。またお願いします」

これぞ仕事の醍醐味。これに勝る報酬はありません。

そうそう、図らずも、私の仕事で初!県外進出となった案件でした。

これからもお客様のためにがんばります😊

【自営業・経営者の方:必読】売上・収入の不安から抜け出すの極意とは?体験をもとに語る その②

 こんにちは。さて第二回目。売り上げ・収入の不安から抜け出す極意を語ります。まず初めに前回の復習。前回の記事で私はこう述べました。「相手にとって価値あることを提供し続けること」こそが売り上げ・収入の不安から抜け出すための極意です、と。

 ポイントは”相手にとって価値がある”という視点です。例えば、私がデザイン力がウリのホームページ制作会社を経営しているとしましょう。当然、お客様に説明するときも”弊社はデザインに強い”というのを強調して伝えます。こうした説明の仕方は「できます・持っています・あります提案」と呼んでいます(私だけ)。

 では、この「できます提案」は相手にとっち価値がある提案になっているか?というと、実はこれだけではなっていません。デザイン力が強いから何なのでしょうか?デザイン力がどうお客様の嬉しさにつながるのでしょうか?実はよく分からないのです。実はこうした「できます・持っています・あります提案」はビジネスのコミュニケーションではよく見かける現象です。

 ここで押さえておいて欲しいのは、「自分にとって価値があると思っていることは、必ずしも相手にとって価値があることとは限らない」という当たり前の原則です。何もこれは例に示したデザイン力だけの話ではありません。取引先の企業を紹介したり、代表の前職を説明したり、目指すべきヴィジョンや経営姿勢を発信する会社も多いですね。そうしたやり方もあっていいとは思います。

 ただ、あなたが現在、仕事を獲得するのに困っている、もしくは目指している収入になっていない、など事業的な課題を抱えている場合は、この手の「できます・持っています・あります提案」はやめたほうがいいでしょう。仕事が自然に舞い込むような仕組み作りにつながりにくいからです。

 では、どうしたら良いか?相手にとって価値あることとは一体何なのか?私の持っている答えはこうです。「売り上げ・利益を増やす考え方とやり方を伝えること」。なんてシンプル。デザイン力や会社の歴史はどうでもいいとは言いませんが、お客様にとってはあまり重要でないのです。デザイン力が強い会社ですというA社と売り上げを2倍にするやり方を知っているB社、お客様が選ぶのはどっちの会社でしょうか?営利追求を目的とした会社であればおそらくB社を選ぶのではないでしょうか?

 売り上げ・収入の不安から抜け出すためには、売り上げ・収入の不安から抜け出したいと考えている事業者の役に立つことをしましょう。分かりますか?売り上げ・収入の不安から抜け出したいのはあなただけではありません。あなたが考えるお客様だって同じです。みんな、売り上げをあげたい、収入を高めたい、少なくとも企業経営者であればその考え方が大前提として持っています。

 事業者であれば、抱える悩みは大体同じです。みんな売り上げを上げたい、年商を上げたい。経営者以外の担当者であってもそうです。担当者も会社という組織に属している一人です。売上を上げてナンボ、稼いでナンボの世界を生きている人たちです。一部の自治体などを除けば、利潤追求というテーマからは逃げることはできません。

 だから、あなたがもし、収入の不安から抜け出したい!と本気で願っているのなら、提案するお客様の売り上げはどうやったら増やすことができるのか?利益率をどうやって向上させることができるのか?必死で考えましょう。お客さんが欲しいのは物・システム・サービスではないんですよ。売上・収入の不安から抜け出すための、起死回生の一手なのです。そして、それを提案したら、成果を出す。たった、これだけです。

 目の前に不安を抱えているお客様がいたら、それはあなたの写鏡です。お客様のように見えますが、それはあなた自身の姿です。だから、あなたが収入や売上の不安から本気で抜け出したいと願うなら、今目の前にいる、縁あってコミュニケーションを取っている、目の前のお客様の状況を変えることに全力を尽くしましょう。すぐに成果は出ないかもしれない。ただ、諦めずに必死にやって、お客様の状況が改善したら、きっとあなたの状況も変わっています。そういう気持ちで必死にお客様にとって価値あることを提供する業者は少ないから、お客様から自然に選ばれます。がんばりましょうね。

お読みいただきありがとうございました。

 

 

【自営業・経営者の方:必読】売上・収入の不安から抜け出すの極意とは?体験をもとに語る その①

こんにちは。3月もあっと言う間に中旬を過ぎました。みなさん、いかがお過ごしですか?秋田はまだまだ寒い!この間は雪も降りましたね。春分の日を過ぎれば、きっと冬の終わりが感じられるようになるのかな?春が待ち遠しい。コロナ”明け”という意味での”春”もそろそろ近づいてきているはず。。。引き続きがんばってまいりましょう。

さて、表題について。今日は生臭いテーマでお話しします(笑) いざタイトルにしてみると怪しいですね~ といってもコアな人たち向けの自由な小規模ブログですので問題ないでしょう。ちなみにこの記事は自営業・経営者の方が読むことを念頭に置いています。とは言え、ビジネスマンの皆様にも役に立つ内容になっているはず、ご興味ある方はお付き合いください。では、本論始まります。

コロナ禍以降、自営業・経営者の皆様はより一層悩み・不安が強まったのではないでしょうか?不安の種類は様々だと思います。ただ、一番大きのはこの先売上・収入を維持することができるか?廃業にならないか?などPL(損益)的な悩みがより強くなった方が多いでしょう。では、この悩みを解決するにはどうしたらよいか?

この悩みを解決するための切り口は実に様々です。思いつくままに上げてみましょう。まずは事業的な戦略のレベル。例えば、DXによる事業転換、広告販促費を増やす、海外の富裕層を狙うなどなど。あとは、もっと単純な戦術的なレベルの話でいうと、副業を始める、営業活動をがんばる、資格を取る、転職をするなどなど。ただですね、これって本当に役に立つアドバイスなのだろうか?

例えば、あなたが数十万円または数万円のお金を払ってこの手のアドバイスを聞いたとしたら満足しますか?おそらくですが、完全に満足はしないでしょう。なぜなら、本当にそれをやればPL(損益)に効くのか確信が持てないから。この辺は理屈ではない。聞いてる方が「これはイケる!」と思ったら「イケる」のです。学園祭に出演しているバンドであっても本当に実力があれば、メジャーに行けるのです。

では、私だったらどういうアドバイスをするか?私だったらこういいます。

あなたの顧客とって価値あること、

プラスになることを提供し続けること

これに尽きます。新サービスを作ればいいのではない。提案書をたくさん作る必要はない。ホームページを新しくする必要もない。新メニューを開発すればいいのではない。経営管理をシステマチックにやるのではない。経済雑誌・ビジネス雑誌をたくさん購読する必要はない。会計学を勉強することも必要ない。前世のカルマを浄化させる必要もない。寝る間も惜しんで働き続けることが大事なのではない。値下げをする必要はない。だいぶ出たな(笑) いいですか?たったこれだけです。

毎日、毎週、毎月、出会う人、接点を持った人、顧客、ビジネスで関係するありとあらゆる人に価値を届けるために努力しましょう。自分にとって役に立つ情報を提供し続ける人は仕事が途切れません。一攫千金を狙ったり、絶対安心の仕組みを構築するよりも、目指すならそこを目指しませんか?安定を目指すところには不安がつきものです。不思議ですね~(笑) 価値に向かえば価値がさらについてきます。そして、仕事もついてきます。当然、売り上げもついてきます。次回また詳しく話します。お読みいただきありがとうございました。

一夜にして成功を収めることはあり得ない、宝くじも結局当たんない。ではどうするか?〜詳細見積もりと戦略的我慢のススメ〜

こんにちは。吉野です。さて、春は出会いと旅立ちの季節。気温も暖かくなるし新しいことにチャレンジしたりしたくなる人も多いのでは?新しいことをはじめることは比較的好意的に受け止められますね。ただ、その結果がどうなったか?あまりに気にする人はいません。話を聞いた人はもちろんですが、当然、言った本人も。

こうした現象は、キャリアや家庭でも似たようなことは起こっています。例えば、企業勤めのサラリーマンの人がいたとしよう。その人がこう言った。「1年後、独立して年商1億円稼ぐ会社を作るんだ」と。具体的な手順は分からないが、ネットやSNSを見て自分にでもできそうだと思ったということにしておこう。

才能溢れる人であれば有言実行、自分が描いた目標を達成する可能性も高い。だが、実際はどうだろうか? 100人、そのことを言った人が存在していると仮定する。おそらくではあるが、100人のうちのほとどんの人が、3年後独立しても年商1億円達成しないケースの方が多いだろう。私は、だから起業なんて上手くいかない、成功する可能性は低いと言いたい訳ではないんだな。目指しているゴールへ到達するためには、自分がイメージするよりも、より長い時間がかかるかもしれないから、その芽が出ない期間は織り込んでおきましょう。ということだ。

私は、掲げた夢や目標、または「成功」を達成することが大抵うまくいかないのは、その人の努力不足や資質不足ではなく、目標到達までの道のりを描く見積もりが甘いことがその原因の大半を占めていると思っている。時間的な制約の中で、今とは異なる結果を導くのは難しい。なぜ難しいかというと、新しい領域へのチャレンジなので、どこまでやったらどうなるか?というイメージがとてもつきづらいからだ。

例えば、売れない営業マンがいたとする。その人が、組織からも顧客からも感謝されるトップセールスマンになろうと決意したとする。彼は自分の頭で考えて、トップセールスマンになるためには何が必要か必死に考えた。結果、独学でテレアポの取り方、企画提案書の書き方、洗練された身だしなみ、クロージングトークなどを毎日勉強したとしよう。無我夢中に。そうだな、例えば1年間時間を投下したとしよう。結果、どうなるか?おそらくだが、彼は売れない営業マンのままで、トップセールスマンにはなれていない可能性が高い。なぜか?彼自身トップセールスマンになるためには何をどのくらいの時間かけてやったらいいか全然見えていなくて、思いつきの範囲で努力をしているからだ。見積もりが甘いのである。これをやったらトップセールスマンへの変化に直結している!というものを彼自身が認識し、そのために必要な時間を投下しなければダメだこりゃ。

小さな差はあれ、結構この手のケースは日常的に起きている。ではどうしたらいいのか?ポイントは2つしかない。1つ目、これをやればなりたい姿・夢・目標に近づくまたは直結する「効く」要素を探すこと。できれば、これは自分で必死に考えたり、本やウェブからも引っ張らず、すでに達成している人から直接聞くのがおすすめだ。もし、ダイエットをしたいなら、自分と同じくらいの体重から理想の体重に変化を遂げた人を探して何をやったか聞こう。それが「詳細な見積もり」だ。効かない施策は効かない、効く施策は効く、コンピューターの世界みたいに処理するのだ。本を読んでもトップセールスマンには近づけない、トップセールスマンに近づくためには圧倒的な売り上げを達成することが大事だ。ちなみに、もし、これだ!と思う見積もりができないうちはそのチャレンジには着手しない方がいい。今の時点でいいから、自分なりにイケる!という確信はどうしても必要なのだ。

2つ目、どのくらいの時間が必要なのかを正確に把握すること。これは意外に大事。まず思い出して欲しいのは石の上にも3年という諺だ。馬鹿にしたくなる気持ちもわかるし、古臭い諺かもしれない。だが、この3年という期間は何かを成し遂げる時間としては割とあっている気がする。3年やり続けて芽が出ないものは相当きつい。3年は続けましょう。すぐに結果を求めないことだ。現代人はいつの日か、こうした「当たり前」の感覚を持てない人が増えた。この諺、逆に捉えると、3年やればなんとなかるって話だから、すごく前向きなメッセージとも捉えれる。

ちなみに私は独立をして3年間は全く結果が出ませんでした。生きてるのがやっと。本当に。普通の会社員の方が給料高い状態が普通だったし笑 それでも諦めなければね、大丈夫。効くことをやっていれば、必ず景色は変わります。必然的に変わります。それが人生の素晴らしいところ。捨てたもんじゃないね。人生!

お読みいただきありがとうございました。

【人生が好転する戦略の超基本】”捨てること”と”決めること”を徹底する

こんにちは。あっという間に2月になりました。旧暦でいうと如月。如月の意味が気になったので調べてみました。

如月は、寒さで着物を更に重ねて着ることから、「着更着(きさらぎ)」とする説が有力とされる。

その他、気候が陽気になる季節で「気更来(きさらぎ)」「息更来(きさらぎ)」とする説。

草木が生えはじめるで「生更木(きさらぎ)」とする説。

草木の芽が張り出す月で「草木張り月(くさきはりづき)」が転じたとする説がある。

如月/きさらぎ – 語源由来辞典 (gogen-yurai.jp)

いろいろな意味があるのでびっくりしました。個人的には気候が陽気になる季節「気更来」という説がお気に入り。今年の秋田の冬は特に寒い気がするので春が待ち遠しい。ただこれも捉え方1つで随分印象が変わりますよね。寒さがピークを迎えるということは、もう少しで温かくなるサインとも捉えることができます。冬を乗り越えるのは大変ですが、「冬来たりなば春遠からじ」の気持ちで元気にがんばりましょう。

さて、今日は”人生が好転する戦略の超基本”と題してお送りします。人生が好転と書くとちょっと怪しい?(笑) まぁ、内容は至って硬派なのでお付き合いください。私は普段のコンサルティングで大切にしている考え方があります。

「捨てること」と「決めること」

マネジメントオフィス檜のコンサルティングモットー

経験上ですが、売り上げが少なくて困っている事業者さま、今後の見通しが総じてネガティブな事業者さまはこの2つができない方が多い。どうしても全部やろうとしちゃう。そして、意思決定ができない。例えば、1人社長で印刷業を営んでいる会社があったとしましょう。この会社は何でも印刷しちゃう。名刺、Tシャツ、シール、ポスターなんでも。それで売上が思うように上がらない、または利益が少ないという悩みを抱えていた場合どんなアドバイスが必要でしょうか?

私がコンサルタントなら真っ先に、「何でも印刷しちゃう」という考えを捨て、「●●の印刷に特化する」という意思決定をすることを促します。なぜか?ヒト・モノ・カネが限られている小中規模事業者さんは、「ここは負けない!」と局所戦を仕掛けたほうが勝ちやすいからです。これは専門用語ではランチェスター戦略の「弱者の戦略」と呼ばれています。概要は以下の通り。私が考えたわけじゃないですよ(笑)

ランチェスター戦略とは、販売競争に勝つための理論と実務の体系で、世界で最も広く利用されている戦略の1つといわれています。弱者が強者に勝つための戦略方法で、中小企業が大企業に勝ち抜くために役立つ戦略です。

ランチェスター戦略とは? ルーツや法則、活用方法などについて – カオナビ人事用語集 (kaonavi.jp)

弱者の戦略としての考え方は第1法則にあたり、戦闘力は、「武器効率(質)×兵力数(量)」で求められます。この公式にあてはめると多数の兵士(社員)がいる側(大企業)が圧倒的に有利ですが、社員の少ない中小企業は、数ではなく質を高める戦略に替えればよいのです。労働環境を整えて業務を効率化すれば成果も上がります。弱者の基本戦略は差別化です。

ランチェスター戦略とは? ルーツや法則、活用方法などについて – カオナビ人事用語集 (kaonavi.jp)

ですので、もし、あなたが中小企業者で事業的な課題を抱えているとしたら、ぜひ「捨てること」「決めること」を徹底しましょう。捨てることは悪いことでは決してありません(少なくとも事業活動においては)。捨てれないと何も入ってこない状態に陥ってしまいます。また、こんな記事も見つけました。赤字会社の経営改善を数多く実現し、日本のドラッカーとも呼ばれた経営コンサルタント、故・一倉定氏もこう述べています。

私のコンサルティングのうちで、最も難しく、最も急ぐ事こそ「捨て去る」ことを納得させることなのである。私は、社長の決定のうちで、何が最も大切で、何が最も難しいか、という問いに対して、躊躇(ちゅうちょ)することなく「捨て去る」ことであると答えるのである。論より証拠、優秀会社は例外なく「捨てる名人」であり、破綻(はたん)した会社は例外なく「切捨音痴」である。

1日1時間も整頓に費やす会社がぐっと伸びた必然 | 企業経営・会計・制度 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)

事業で課題を抱えたら捨てましょう。人生でも同じです。時にはあきらめることや余計なことを思考から取り除きまましょう。温泉旅行などに行くのもオススメ。お読みいただきありがとうございました(^^)

マッチングアプリの自己紹介文でマーケティングの基礎を学ぶ。

こんにちは。皆さんがもしマーケティングに興味があって、ゼロから学ぶとしたらどうやって学びますか?色々な選択肢がありますが、もしかするとマッチングアプリの自己紹介文を教材にして学ぶのよいかもしれません。

そもそもマッチングアプリとは何か?

マッチングアプリは、出会いを求める男女を結びつけるアプリです。

https://woman.mynavi.jp/article/210721-5/

シンプルな定義ですね。出会いを求める男女を結びつけるアプリ。このマッチングアプリなる存在は、4、5年前から徐々に増えはじめた記憶がある。そして、人と会うことに制限がかかりやすくなっったコロナ禍以降一気に市民権を得ましたね。実際、25歳以上40歳未満で結婚活動をしている独身女性の約70パーセントが、婚活で「マッチングアプリ」を使用しているというデータもあります。

【調査】独身女性のリアルな婚活事情 婚活は「マッチングアプリを利用」72.1%! プロが教える“初デートで必ず確認してほしい「3つの感覚」”

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000092251.html

マッチングアプリの中では実際にどんな活動が繰り広げられているか?おそらく、結婚したい男女が、自身の好みにあった人にメッセージなどを送りあい、リモートまたはリアルのデートを複数回経て結婚を目指す、というパターンなのではないでしょうか?

当然ですが、このマッチングアプリを使用している人はたくさんいるので、気に入った異性が現れたとしても相当の確率でライバルと戦うことになります。私の印象では、婚活アプリの戦いはクライアントに対するプロポーザル合戦と似ている気がします。大体似ていますよね。チーム提案ができない、提案期限がない、など異なっている点はありますが。。。

では、このマッチングアプリを通してどうやってマーケティングを学ぶか?何が学べるのか?私の印象としては、マッチングアプリの自己紹介文を通して、ゼロ接点の他人をお客様にするコツを学べるはずだ、と見込んでいます。例えば、こんな自己紹介文があったとしましょう。以下、マッチングアプリの自己紹介文について述べた記事から引用です(記事も面白いので読んでみてください)

例①【たか】さん
はじめまして。プロフィールを見ていただきありがとうございます。板橋区に住んでいる35歳で、仕事は営業をしています。今まで…

https://president.jp/articles/-/53852?page=2(「人気俳優を2発殴ったような顔です」婚活アプリの自己紹介で勝ち組が使っている”最初の60字”「ゲーム」の勝利条件を考えるべき)

例②【まつたろう】さん
はじめまして! 大学で地元山梨県から上京し、現在は学芸大学近く住みです。実家にウサギいます♪ あるTシャツサイトのモデルをし…

https://president.jp/articles/-/53852?page=2(「人気俳優を2発殴ったような顔です」婚活アプリの自己紹介で勝ち組が使っている”最初の60字”「ゲーム」の勝利条件を考えるべき)

例③【ひろ】さん
プロフィールを見て頂きありがとうございます。職場や日常で出会いが少なく、真剣に結婚を考えて思い切って登録しました。仕事…

https://president.jp/articles/-/53852?page=2(「人気俳優を2発殴ったような顔です」婚活アプリの自己紹介で勝ち組が使っている”最初の60字”「ゲーム」の勝利条件を考えるべき)

みなさんが例えば、この3人の男性の中からひとりプロフィールにいいね!を押さなければならない、としましょう。どの男性を選びますか? いろんな考えがあると思いますが、2番目の【まつたろう】さんを選ぶ人が多いのではないでしょうか?なぜ選んだか?その理由も考えてみましょう。

私の分析はこうです。「具体性があり、且つ広がりがある情報なので、興味の壁を突破しやすいから」。マーケティング活動は、いわば「売りたいものを、売りたい値段で買いたい人に買ってもらうための創意工夫」と訳せます。当然ですが、購買意欲ゼロから実際の購買に至るまでの人の心の動きは思ったよりも複雑です。個人的に非常に尊敬している現役のマーケティングコンサルタント、佐藤義典さんが考案した”マインドフロー”を活用し見てみましょう。

認知→興味→比較→行動→利用→購買→愛着

ストラテジー&タクティクスの戦略ツール
マインドフロー
 http://www.sandt.co.jp/mindflow.htm

つまり、【まつたろう】さんのプロフィールは、認知、興味、比較の壁を一気に突破したと言えるのです。実際、彼がここから意中の相手と結婚できるかは分かりませんが、少なくとも結婚に至るまでの道のりを前進させることができているのです。今回の例はマッチングアプリですが、これってビジネスでも同じじゃありませんか?

あえて、ビジネス的な現場に今回のケースから結論を導き出すとしたらこんな感じでしょう。「無難な情報は捨てる。届けたいお客さんを惹きつける情報を強調する」例えば、温泉旅館があったとしたら、温泉がウリです。とか美味しい料理が自慢です。などの情報は語らない方がいいでしょうね。もし、その旅館に芸能人が多く訪れるのであれば芸能人御用達の一言でイイじゃないですか。こうした訓練を繰り返すと、必然的に広告やHPに書く文章も洗練されてきます。私の場合はこんな感じかな?

ゼロから始めた創業者さんと相性がよいコンサル。広告宣伝費は増やしません。御社の事情を深く考慮した売上アップの作戦を企画し経営者と一緒になって実行。社外マーケティング役員(CMO)実績あり。

ビジネスにおいても、婚活においても万人受けする必要ありません。伝えたい人に伝わればイイのです。なので、もし、あなたが今年マーケティングを実行して自社の売り上げを伸ばしたいなら、無難な言葉を並べるのはやめましょう。具体的かつお店のウリをもっと伝えましょう。アイディアに煮詰まったらマッチングアプリの自己紹介文を眺めるのもいいかもしれません。今回の記事を書いて思ったのですが、マッチングアプリや婚活サイトに登録したが、成果がでない人向けのコンサルティングはできるかもしれませんね。ご興味ある方はぜひ。お読みいただきありがとうございました。

百のコンサルより一の決心。あなたが「なりたい自分」「生きたい人生」を生きるために必要なこと。

こんにちは。今週は外出や打ち合わせ、講演会などで予定がほぼ埋まるあわただしい1週間でした。その反面、とても充実していました。やはり、人と直接会って話すことは大事ですね。この充実感は初めて会った人との会話、情報交換から産まれている気がします。

日本も秋田も現在、オミクロン株が流行に流行っています。テレビやネットを見ても「過去最高の感染者数を記録」など事態のひどさや不安を増幅させるニュースや報道が大半。こんなご時世、会社や学校にも行けないし、飲み会にも行けない、そんな理由から人と会うことも躊躇し、制限をしている人も多いのではないでしょうか?

でも、こんなご時世だから、会える時には人と会いましょう。会話しましょう。人は一人でいるとどうしても行動も思考も塞ぎがちになってしまいます。ただ、世界や社会がどうであれ、あなたが塞ぎこむ必然性はありません。最近、元気でないなぁという方はたまに人と会ってみてください。雑談でもいいじゃないですか。きっと、もうすぐコロナ禍の長いトンネルを抜けるはずです。トンネルの向こうは、きっと。。。

さて、今回は思い切ったタイトルにしてみました。あなたは今の人生を変えてみたいですか?経営者の方は今とは違う会社に変えてみたいですか?私は職業上、様々な方とお会いする機会があるのですが、結構、人生を変えたい、自分を変えたいと願っている方と会うことがあります。そして、こうした人たちは何らかの不安や不満を抱えている方が多い。反面、今が充実している!という方にもたくさんお会いします。こうした人たちは覇気があり、往々にして満足しています。会うたびにこちらも気持ちいい気分になりますね。 

脱線したので軌道修正。さて、では、どうすれば人生を満足のいく方向に変えることができるのでしょうか?少し考えてみてください。私の結論はシンプルです。それは「人生を満足する、幸せに生きると決心する」ことです。たったこれだけ?と思われるかもしれませんが、私は本当にそれがすべてだと思っています。

売上が下がっている店舗で今年いっぱい持つか分からない店舗の経営者がいらっしゃった場合はどうでしょう?解決策はあるのでしょうか?世にはいろいろな経営コンサルティングがあります。その中の考え方ややり方に頼るものいいでしょう。家族や仲間と一丸になって立て直しを図る、それもいいでしょう。でも、大事なのはその経営者様が、当事者が「売り上げを上げて会社を存続させる、自分がやる」と決めることです。本当にそうか?こんな記事が見つかりました。靴下専門店の全国チェーン「靴下屋」を一代で築いた越智直正氏の記事です。今や相当規模の大会社になった同社ですが、実は倒産を覚悟するほどの経営危機に直面した時期があったそうです。以下引用です。

ー靴下専業メーカーのタビオを創業してまる48年。越智会長は裸一貫からここまでこられました。今まで経営をしてきた中で、苦労したことは何ですか。

越智:よく「会長、苦労しはったね」と言われるけど、「苦労した」と思ったことは一度もありません。言い換えると、苦労を感じる余裕すらなかった。苦労は、ゆとりがあるからそれが苦労だと感じる。今、振り返ると「あれが苦労だったのかな」と思うことはあるけど、そのときは無我夢中で、それが苦労だとは思わんもんです。

ーそこをあえて挙げるとすれば。

越智:資金繰りですな。とりわけ創業したばかりの頃は、聖徳太子が刀を抜いて追い掛けてくるから、全力疾走で逃げ回っていましたよ。

でも、そんなときに、つらいとかしんどいとか思う暇はない。ただただ必死ですわ。日がな一日、頭の中にあるのは借金のことばかり。借金をするために会社をつくったようなありさまでした。

 気がつけば借金まみれです。創業から5年後には借金が7000万円まで膨らんでいました。昭和40年代のことですから、ものすごい大金です。2日後に期限が来る手形530万円を前に「あかん、一巻の終わりや」と思いました。

中略

きれいに始末をつけなければ死んでも死にきれません。最後にこれまで商売でお世話になった関西のデベロッパー、ヤマトーの藤原敏夫社長(当時)に会いに行ったのです。

中略

藤原社長から「越智君、一体なんぼぐらい借金しとるんや」と聞かれたので、「合計で7000万円ありますねん」と話しました。

そのとき藤原社長は驚いた顔でこう言ったんです。「なんやて。おまえ、やり手やのう」と。よもやそんなことを言われるとは思っていなかったのでびっくりしました。

藤原社長は「俺は店を担保に入れて3億なんぼ借りるのが精いっぱいやった。おまえはどないして担保なしで7000万円も借りたんや。教えてくれ」と言うんです。

この言葉で目の前の霧がパーッと晴れたような気がしました。「そうや。たとえ借金でも、これだけの金額を借りたわしはやり手や」と自分でも思えてきた。気づいたら「出直してきますわ」と金策に猛然と飛び出していましたわ。

どんな局面でも人間は投げ出したらあきまへんな。「わしはやり手社長や」と思い込んだら何とかなるものです。無事お金を用立てることができ、不渡りを出すことなく、危機を突破しました。

創業5年で借金7000万円、倒産直前からの飛躍 (2ページ目):日経ビジネス電子版 (nikkei.com)

私はこの短いインタビューの中に人生を変える本質がギュッと詰まっていると感じます。特に大事なのはこのブロック。

藤原社長から「越智君、一体なんぼぐらい借金しとるんや」と聞かれたので、「合計で7000万円ありますねん」と話しました。

そのとき藤原社長は驚いた顔でこう言ったんです。「なんやて。おまえ、やり手やのう」と。よもやそんなことを言われるとは思っていなかったのでびっくりしました。

藤原社長は「俺は店を担保に入れて3億なんぼ借りるのが精いっぱいやった。おまえはどないして担保なしで7000万円も借りたんや。教えてくれ」と言うんです。

この言葉で目の前の霧がパーッと晴れたような気がしました。「そうや。たとえ借金でも、これだけの金額を借りたわしはやり手や」と自分でも思えてきた。気づいたら「出直してきますわ」と金策に猛然と飛び出していましたわ。

※太字加工筆者

創業5年で借金7000万円、倒産直前からの飛躍 (2ページ目):日経ビジネス電子版 (nikkei.com)

7000万円の借金を作ったニッチもサッチもいかない絶望の淵に立たされた経営者が立ち直るにはどうしたらいいか?上等の戦略や戦術よりも、やり手社長として借金返すと本人が決心することのほうがよっぽど効きます。私は経営コンサルティングというお仕事をしていますが、自分が事業者さんに対してできることは、ぶっちゃけたが知れていると思っています。なぜかというと、当事者の気持ちの持ちようのほうが私のコンサルティングよりもよっぽど大事だからです。手伝いはできるかもしれません。でも、あくまで主役は事業者様ご自身なのです。

コロナ禍で売り上げが激減した事業者様、働き場所がなくなって途方に暮れている方々、非常に厳しい状態ではありますが、不安やあきらめの波にどうか飲み込まれないで。どんなに打ち手がなさそうに見えてもできることはあります。この局面で幸せになるとご自身で決心することから始めてみてください。もうどうしようもないと思っていても出口は必ず見つかります。お読みいただきありがとうございました。