何をしている時が一番幸せか?それを知ることはビジネスより大事

こんにちは。さて、毎月読んでいるハーバードビジネスレビュー、今月号も届きました。その中で、とてもためになる記事がありました。記事のタイトルは”「否定的な感情がない」ことが幸福ではない=英題:Happiness Isn’t the Absence of Negative Feelings”。幸福についての論考。とはいっても、堅苦しい内容ではない。以下、ポイントを記事から引用。

「私たちは”幸福であること”を最終的なゴールと見なしがちですが、本当に重要なのはそこに至るプロセスであることを忘れています。何をしている時が一番幸せかを発見し、その活動に定期的に関わることで、私たちは充実した人生を送ることができるのです。」言い換えれば、幸福を追い求めている限りは幸せになれないということだ。幸せになれるのは、幸せになりたいという思いを忘れている時だ。

「否定的な感情がないこと」ことが「幸福」ではない ジェニファー・モス DIAMON ハーバードビジネスレビュー4月号より

非常に示唆的な文章だと思いませんか?これは何も幸福に限ったことだけではない。例えば、お金持ちになりたい、年収○○○万円になりたい、起業して○○になりたい、など。構造的には同じことですね。お金持ちになるのも、年収○○○万円になりたいと掲げるのは自由ですが、その達成と幸せは関連性がないことは冷静に認識しておいてもいいでしょう。お金を稼ぐことと幸せになるのは相関関係はあると思うが、因果関係はないのでは?ここを混同するとエライことになりますよ😊

幸せになりたい、という言葉の裏には、自分の生活・人生と”幸せ”が切り離された状態であることを認めている心理が現れている気がします。幸せがゴールでそこに向かってマラソンしていくようなそんな感じでしょう。もし、あなたがそういう考えを持ちやすければ、”幸せ”とはゴールなのではなく、”幸せ”とはプロセスなのだと認識を改めるといいでしょう。日常の中で自分が充実感を感じられる瞬間、出来事をどんどん取り入れていくのです。それを繰り返すことによって、自分の人生が少しずつ、モノクロ映画がカラー映画になるように徐々にですが、劇的に変わっていきます。

お金がないことが幸せになれない理由なのではない、奥さん旦那さんがいないことが幸せになれない理由なのではない、極端な話、自分が幸せか不幸せかなんて評価は投げ捨てるくらいがちょうどいい。そんな議論を取り入れるくらいなら、心から楽しめる瞬間や充実した瞬間を毎日に探して、少しずつ増やしていきましょう。くれぐれもTVやSNS、友人、知人のストーリーを聞いて、自分にな不足ている条件を探して満たされない気持ちにならないように。。。気をつけましょうね。

あなたが幸せならそれでいい。あなたが元気で毎日イキイキしていればそれでいい。そこには流行りのFIREや年収○○○万円、なんて金銭的な条件が入り込む余地は一切ない。ある意味成功することよりも、幸せになることの方がずっと難しい世の中になってしまったと感じます。さぁ、季節は春です♪爽やかな気持ちで毎日幸せに過ごしましょうね😊 がんばるあなたに詩を贈ろう。

「ことばが信じられない日は、

 窓を開ける。それから、

 外にむかって、静かに息をととのえ、

 齢の数だけ、深呼吸をする。

 ゆっくり、まじないをかけるように。

 そうして、目を閉じる。

 十二数えて、目を開ける。すると、

 すべてが、みずみずしく変わっている」

長田弘『世界はうつくしいと』より

一夜にして成功を収めることはあり得ない、宝くじも結局当たんない。ではどうするか?〜詳細見積もりと戦略的我慢のススメ〜

こんにちは。吉野です。さて、春は出会いと旅立ちの季節。気温も暖かくなるし新しいことにチャレンジしたりしたくなる人も多いのでは?新しいことをはじめることは比較的好意的に受け止められますね。ただ、その結果がどうなったか?あまりに気にする人はいません。話を聞いた人はもちろんですが、当然、言った本人も。

こうした現象は、キャリアや家庭でも似たようなことは起こっています。例えば、企業勤めのサラリーマンの人がいたとしよう。その人がこう言った。「1年後、独立して年商1億円稼ぐ会社を作るんだ」と。具体的な手順は分からないが、ネットやSNSを見て自分にでもできそうだと思ったということにしておこう。

才能溢れる人であれば有言実行、自分が描いた目標を達成する可能性も高い。だが、実際はどうだろうか? 100人、そのことを言った人が存在していると仮定する。おそらくではあるが、100人のうちのほとどんの人が、3年後独立しても年商1億円達成しないケースの方が多いだろう。私は、だから起業なんて上手くいかない、成功する可能性は低いと言いたい訳ではないんだな。目指しているゴールへ到達するためには、自分がイメージするよりも、より長い時間がかかるかもしれないから、その芽が出ない期間は織り込んでおきましょう。ということだ。

私は、掲げた夢や目標、または「成功」を達成することが大抵うまくいかないのは、その人の努力不足や資質不足ではなく、目標到達までの道のりを描く見積もりが甘いことがその原因の大半を占めていると思っている。時間的な制約の中で、今とは異なる結果を導くのは難しい。なぜ難しいかというと、新しい領域へのチャレンジなので、どこまでやったらどうなるか?というイメージがとてもつきづらいからだ。

例えば、売れない営業マンがいたとする。その人が、組織からも顧客からも感謝されるトップセールスマンになろうと決意したとする。彼は自分の頭で考えて、トップセールスマンになるためには何が必要か必死に考えた。結果、独学でテレアポの取り方、企画提案書の書き方、洗練された身だしなみ、クロージングトークなどを毎日勉強したとしよう。無我夢中に。そうだな、例えば1年間時間を投下したとしよう。結果、どうなるか?おそらくだが、彼は売れない営業マンのままで、トップセールスマンにはなれていない可能性が高い。なぜか?彼自身トップセールスマンになるためには何をどのくらいの時間かけてやったらいいか全然見えていなくて、思いつきの範囲で努力をしているからだ。見積もりが甘いのである。これをやったらトップセールスマンへの変化に直結している!というものを彼自身が認識し、そのために必要な時間を投下しなければダメだこりゃ。

小さな差はあれ、結構この手のケースは日常的に起きている。ではどうしたらいいのか?ポイントは2つしかない。1つ目、これをやればなりたい姿・夢・目標に近づくまたは直結する「効く」要素を探すこと。できれば、これは自分で必死に考えたり、本やウェブからも引っ張らず、すでに達成している人から直接聞くのがおすすめだ。もし、ダイエットをしたいなら、自分と同じくらいの体重から理想の体重に変化を遂げた人を探して何をやったか聞こう。それが「詳細な見積もり」だ。効かない施策は効かない、効く施策は効く、コンピューターの世界みたいに処理するのだ。本を読んでもトップセールスマンには近づけない、トップセールスマンに近づくためには圧倒的な売り上げを達成することが大事だ。ちなみに、もし、これだ!と思う見積もりができないうちはそのチャレンジには着手しない方がいい。今の時点でいいから、自分なりにイケる!という確信はどうしても必要なのだ。

2つ目、どのくらいの時間が必要なのかを正確に把握すること。これは意外に大事。まず思い出して欲しいのは石の上にも3年という諺だ。馬鹿にしたくなる気持ちもわかるし、古臭い諺かもしれない。だが、この3年という期間は何かを成し遂げる時間としては割とあっている気がする。3年やり続けて芽が出ないものは相当きつい。3年は続けましょう。すぐに結果を求めないことだ。現代人はいつの日か、こうした「当たり前」の感覚を持てない人が増えた。この諺、逆に捉えると、3年やればなんとなかるって話だから、すごく前向きなメッセージとも捉えれる。

ちなみに私は独立をして3年間は全く結果が出ませんでした。生きてるのがやっと。本当に。普通の会社員の方が給料高い状態が普通だったし笑 それでも諦めなければね、大丈夫。効くことをやっていれば、必ず景色は変わります。必然的に変わります。それが人生の素晴らしいところ。捨てたもんじゃないね。人生!

お読みいただきありがとうございました。

訳あり農産物が売れる理由~アグリ―商品理論の紹介

こんにちは。3月になってもまだ寒い秋田。消費者心理もマクロ経済も冷えに冷えている。この局面で第三次石油ショックがさらに大きくなった場合、さらなる景気の冷え込みが予想されます。そうなった場合、中小企業の景況感は一段と悪くなる。。では諦めるか!とはなりませんよね(笑) どんな局面においても打開策はあります。景況感が悪化して、さらに厳しい外部環境に晒されても、元気にがんばることはできます。今日ブログでご紹介する理論も、これから来る不景気で役に立つのでは?と思っています。ぜひご覧ください。

さて、どんな理論かというと、その名も「アグリ―商品理論」。ちなみに、ここでいうアグリ―とは”同意”のアグリ―という意味ではなく、見た目があまりよくないという意味で使われています。それでは内容を見ていきましょう。内容は要約するとこんな感じ。

見た目が悪い農産物に「アグリ―(見た目がよくない)」と明記すると、消費者に購入されやすくなる。

言われてみれば納得しますよね。たまに道の駅、農産物販売所で「キズあり野菜なので半額」みたいのって、逆に買いたくなるんですよね。このリトンの理由について、ブリティッシュコロンビア大学、ジッダンス・ムーカージさんはこうおっしゃています。

まず、「アグリ―」のような表示を売り手が誠実に、率直に使うと、より信頼できると思われるかもしれません。先行研究も、そのような認識が買い手の意思決定に影響を与えることを示唆しています。

Harvard Business Review 「働きやすさ」のマネジメント 2022年3月号

不都合なことを隠さずに率直に開示することで、印象が良くなるんですね。人間関係と重なる部分もあります。ということで、あなたがもし、道の駅やスーパーで野菜を販売している農家さんであれば、アグリ―な農産物はむしろ売りやすい!と前向きに捉えましょう。

ただし、これはあくまで農産物を対象にした理論です。BtoBサービスやほかの商材で機能するかは分かりません。ご利用は計画的に。以上、アグリ―理論のご紹介でした。景気が冷え込んるときはこうした理論を応用して手堅く、地道に売上アップにつなげていきましょうね。今月もがんばりましょう~

【働き方の未来】令和時代は今までの安定が不安定に!?新たな希望は、オペレーションではなくプロジェクトから生まれる|Harvard Buisiness Reiview 2月号「アジャイル化するプロジェクトマネジメント」より

こんにちは。皆さんは”Harvard Buisiness Reiview”という雑誌をご存知ですか? アメリカにある世界有数のビジネススクールであるハーバードビジネススクールの機関誌です。以下、ハーバードビジネススクールの説明、wikipediaからの引用です。

ハーバード・ビジネス・スクール (: Harvard Business School, HBS)は、ハーバード大学の経営大学院である。最も伝統的なビジネススクールのひとつであり、Business Weekの2016年のランキングでは全米で第1位、QS World University Rankingsでは世界第1位、Finantial Timesでは世界第4位に選ばれている[2][3][4]M7の参加校。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ハーバード・ビジネス・スクール

そんな世界最高峰のビジネススクールが出している機関誌がHarvard Buisiness Reiviewとなります。実は私、去年からこのHarvard Buisiness Review(以下、HBR)を定期購読をし始めました。(HBR誌の日本語版はダイヤモンド社が出版している『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』(DHBR)となります)理由はシンプルでして、世界最高峰のビジネストレンドとフレームワーク(考え方の枠組み)にタイムリーに触れたいと思ったからです。

実際、HBRの執筆陣はグローバルビジネスの最前線にいる方達が中心です。

ハーバード・ビジネス・スクールの教授陣をはじめ、世界各国のトップ・ビジネススクールの教授陣、グローバル企業の経営者、戦略コンサルティングファームのコンサルタント、さらには脳科学や心理学の研究者、歴史家など、さまざまな斯界の権威たちが寄稿しています。横断的に最先端の知見をカバーできるのは、本誌ならではのメリットです。

https://www.dhbr.net/list/about

HBRで紹介された考え方やフレームワークが世界最先端として取り上げられ、巡り巡って日本でいつの間にか流行っているという流れも非常に生まれやすい。(2020年度の経営バズワードである”パーパス”もハーバードビジネススクールのレベッカ・ヘンダーソン教授が喧伝したと言われています(参考:https://www.businessinsider.jp/post-209214))HBRとはそれほどまでに影響力を持つ雑誌なのです。これからこれを流行らせるよ〜という予報的な役割を担っていると言えるでしょう。田舎だろうが都会だろうがビジネスのメガトレンドの影響は必ず受けるので勉強しておくのはいいことだろう笑

さて、すっかり前置きが長くなってしまった。先日、HBRの最新号が届きました。タイトルは「アジャイル化するプロジェククマネジメント」(⇦世界最高峰のビジネス雑誌はタイトルからして難解なのです。タイトルの解読はGoogle検索を使えばなんとかなります笑)。

HBRの実物

読み応え抜群過ぎて頭フル回転で時間を見つけては読んでいます。その中で面白い記事があったので紹介しますね。記事のタイトルは「プロジェクトエコノミーの到来」。何やら難しそう?笑 まぁ、そう言わず。しばらくお付き合いください。非常に簡単にまとめますと、こんな感じ。

20世紀はオペレーション(組織,事業の運営)の時代で、働いている人たちも自分には何らかの決まった仕事があると思っていた。しかし、これからは違う。これからは、プロジェクト(組織,事業の変革)だけが存在する。起業家精神やコラボレーションを重視し長期的な価値創出をすることが大切。プロジェクトは仕事に意味を与え、より良い世界を実現する。効率性だけではなく、変化を原動力とする戦略の立案に慣れていきましょう。

結構、衝撃的な内容でした。要するに、「これから、全ての組織はこれから絶え間ない変化にさらされていく。決まりきった仕事をこなせばいいという時代が終わるぞということです。そのためには、組織・事業(おそらく自分自身)を絶え間なく変化し続けることに慣れなさい」ということなのです。不変こそ不安定。変化こそ安定。すごい時代になりました。

決まった仕事をこなしていれば「働く意味」を無条件に享受できた時代の終わりを告げている気もします。こうしたHBRの言説はマクロ的なものです。なので、現実感が伴い辛い。ミクロ的な出来事にも目を向けてみましょう。こんな記事を見つけました。

今「仕事なんかどうでもいい」と思っているのは、あなただけではない新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界で多くの人が失業している中、仕事があるのは恵まれている。でも、仕事のパフォーマンスに影響がない訳ではない。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5ea66342c5b6805f9ecfaacf

コロナ禍は働き方にも多くの変化をもたらしました。テレワーク普及、オフィスレス、ワークライフバランスの見直しなどなど。大きな枠組みで捉えると、要するに働く環境が大きく変わったのです。変化の結果、何が起きたかというと既存の枠組みが破れ、労働者たちが絶え間ない剥き出しの変化に晒され続けるようになリマした。そうした変化の中で自分の人生の意味や働く意味を定める必要が出てきたのです。変化の対応力を磨かなければ元気で笑顔で働くことは非常に困難であることは確かです。今後もこうした変化の波に個人、組織は晒され続けることでしょう。トランスフォーメーションという言葉が流行っているのも偶然ではなく、”変態”せざるを得ない時代環境を反映している。それでも、営みは続きます。

では、こうした変化に晒され続ける時代において何が必要か? 意味ややりがいを与えられるのを待つのではなく、人や組織と主体的に繋がり、関わり、価値あるプロジェクトの実施を通して、意味ややりがいを自ら体感し、実践していく生き方ではないでしょうか?プロジェクトといっても、難しく考える必要はありません。変革を表すのがプロジェクトだとするなら、規模や予算の大小は関係ありません。ダイエットだって、習い事だって、立派なプロジェクトです。現状を維持・運営するのではなく、変革を志向することが大事です。なぜなら、変革を志向する人は、外部環境が変化の波にどれだけ晒されても、恐れず柔軟に波に乗ることができるはずだから。。。

私も2022年度はさまざまな方とコラボレーションしながらプロジェクトを進めていきます。変化の波を楽しみましょう。
所属している組織がどこであれば人と出会い、協力しながら新しい価値を生み出すトレーニングを続けましょう。よろしくお願いします。